壁の中のside-B


滅亡した町の中では、二人は世界の半分ずつだから

『壁の中のside-B』表紙

あらすじ
体が溶けて死んでしまう奇病、通称『メルト』が急に勃発した波南町は、外部への感染を防ぐために急遽高い壁で隔離された。
波南町に住む『わたし』は、壁の中に閉ざされたまま、壁の外にいる友人にも恋人にも排斥され、壁の中にいた人々も死に絶えた……はずだった。
死ぬまで一人でいることを覚悟した少女が、誰もいない町で見つけたのは、真新しい落書き。自分しか生き残っていないと思っていた場所に残される誰かの痕跡。
たった二人だけ生き残った町で『もう一人』の名前を呼ぶまでの物語。


この話について
『壁の中のside-B』はTINAMI、pixivに掲載していた不定期連載小説です。2012年5月に同人誌版を刊行しました。同人誌版では全5章までを改稿、エピローグ『走れ ただ走れ』が掲載されています。
2018年5月に電子書籍版を刊行しました。電子書籍版は大幅な内容の変更はありませんが、全体的に空気感を変えない形で改稿しています。


もくじ
プロローグ 消去するよ
1章 苺色の空
2章 ナチュラル21と『肉少ない』
3章 Ri2
4章 涙なんてなければいいのに
5章 名前を呼ぶ勇気
エピローグ 走れただ走れ


舞台設定
波南町はなんちょう
某私鉄沿線の終点にある住宅街。本来なら特急も停車する便利な場所だったが、その立地条件はメルトの流行の際に国から隔離される理由のひとつとなった。

登場人物
わたし
高校二年生。身長162センチ。セミロングのさらさらヘアの少女。ストーリー開始時点で名前は知れていない。父と母と三人暮らし。中堅レベルの高校に通い、研矢という恋人がいた。
『わたし』の名はいずれ知れることになる。

高橋研矢
高校二年生。『わたし』の恋人だった。交際四ヶ月。もてるが掌を返すと相当冷たい。

石島亜理
高校二年生。『わたし』の親友だった。メルト事件が起こってから、研矢と交際を始めたらしい。

怜奈
高校二年生。『わたし』とはほどほどに喋るクラスメートだった。『わたし』と最後に携帯電話で話をした相手。

落書きさん
正体不明。『わたし』が個人的に『落書きさん』と呼んでいるだけで、他は基本的に不明。町に落書きを残していく人物。ゴミも適当に捨てていく。描かれた落書きは案外上手。その人物に『わたし』が出逢うことが本当にあるのかは不明。


作品情報
小説 館山緑
電子書籍版表紙イラスト 二上ネイト
同人誌版表紙イラスト ゆつき
WEB版表紙イラスト 真島結城
対象年齢 全年齢

電子書籍版定価 400円

2012年5月5日 同人誌版刊行
同人誌版判型 B6
ページ数 96ページ(表紙含めず)
頒価 1080円(税込)

電子書籍版はkindle、kobo、BOOK☆WALKERで販売しています。

amazon 壁の中のside-Bページ
kobo 星の残像のページ
BOOK☆WALKER 星の残像のページ

noteにプロローグ、1章までの試し読みを用意しました。内容が気になる方はあらかじめチェックできます。
note 壁の中のside-B試し読み

同人誌版はCOMIC ZINで通販しています。(通販ページへジャンプします)
note 壁の中のside-B試し読み

ものすごく部数が少ないのとかなりページが多めなので、高いです。冊子として欲しい方にお薦めです。(残部少々)